アナテース
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つむぐ  

いのちの、人生のあらゆる場面を深く深く味わい尽くしてあなたは生きてきた。味わいたくなんかなかった人生の苦しみ、生きていることの哀しみ、
からだと心の痛みを全部引き受けて。

「こんな人生」 と思って生きてきたあなたが、その人生を歩いてきてくれなかったら、私はあなたに出会えなかった。
今、自分自身を抱くあなたを見て、人を抱くあなたを見て、私の心は癒されてゆく。まるで、私は鏡を見るように、あなたの人生を見つめている。

悲しみがひとつ癒されるたびに、古い衣装をひとつ、またひとつ脱ぎ捨ててゆくあなた。

人と人とが一緒につむぎあう人生、織りなすいのちをあたためあえる関係。
あなたが求めてやまなかったものが、今、目の前にあることに戸惑いながら、受け取ることを選んだあなたが私を見て静かに微笑む。


今  

たとえば、自分の人生に繰り返し起こる問題は、過去の心の傷が影を落としているのだとしても、それを「今」に生きられない理由にしていては、過去に支配された人生になってしまう。過去にとらわれ、歩きだせないままでいたら、自分しかもっていない個性が永遠に生きる場を失ってしまう。

過去を後悔し、未来を心配し、今目の前にある豊かさを味わっていない。今暮れてゆく空の美しさ、今咲いている花の美しさに心を止めることもなく時間だけが流れてゆく。

過去を癒すことで、今を生きられるようになることもあるけれど、今自分が何を選択するかで過去が自然に癒されることもある。
自分の人生の物語はいつでも、「今、このとき」の自分のありかたが決めてゆくのだから。

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